29 aout 1999 -
今日はずっと買いそびれていた雑誌のバックナンバーを探しに池袋へ。
「現代詩手帖」1998年7月号はパゾリーニ特集。「カイエ・デュ・シネマ・ジャポン」の1999年春号は大里俊晴さんによるティエリー・ジュス Thierry Jousse(ノエル・アクショテ主演の短編映画『ノエルの一日 Le jour de Noel』監督)インタヴュー&『ノエルの一日』評が載っているから。で、出かける前に「現代詩手帖」のバックナンバーを確認するため「批評空間」21号の浅田×四方田対談を読み返していて、四方田犬彦氏が(先に、60年代の終わりに注目すべき三人の映画作家はヨーロッパに限るとゴダール、パゾリーニ、マカヴェーエフだったと話したのを受ける形で)「ついでに90年代の終わりに三人を選ぶとすれば、イスラエルのアモス・ギタイ、イランのモフセン・マクマルバフ、香港のスタンリー・クワン」と発言していたことに気づく。
アモス・ギタイ?
そして首尾良く「現代詩手帖」を手に入れ、次にカイエのほう(すでに夏号が出ているけど春号も置いてあった)を手にとって、「ヌーヴェルヴァーグ40年」に続く第二特集が「アモス・ギタイ、世界への眼差し」であるのを見てちょっとびっくり。
だけど、カンヌ映画祭の出品作情報ではこの映画の音楽はPhilippe Eidelが担当、となっていてどこにもルイの名前はないし、先日手に入れた映画雑誌「Reperages」誌のルイのインタヴューでもこの映画のことは出てこなかったし。
しかしその一方で、「Reperages」巻頭に「本号編集中、アモス・ギタイの『Kadosh』が9月1日公開決定との報が入りました。今年のカンヌ映画祭出品作のなかでも最も美しい映画のひとつです、お見逃しなく!」という推薦文が入っているのも読んで、ますます気になっていたのね。
帰宅して読んだアモス・ギタイ監督のインタヴューは大変おもしろく、監督の発言に、妙な言い方ですが、うん、このひとはとてもとても信頼できると思ったし、彼の作った映画をぜひ観たいとも思い(でも、インタヴューの訳がなんだか読みにくいよ...もったいない...)、ためしにネット検索してみたところ、さすがにフランスでは公開直前ということで、『Kadosh』の宣伝用HPができていました。
見てまたまたびっくり!確かに「Musique」のクレジットにルイの名前が載ってる!しかも、ミッシェル・ポルタル、チャーリー・ヘイデンと並んで!これはいったいどういうことー??
しかし、冷静に考えれば、オリジナルサウンドトラックを担当したならReperages誌のインタヴューで話題にならないわけがないし、おそらく(ルイもポルタルもヘイデンも)既成曲が映画の中で使われたのだろうと推測できるのですが...(でもPhilippe Eidelの名前が見あたらないのが、ナゾ)
んー、ギタイ監督がそうやって注目されているのなら、日本での一般公開も期待して良いのだろうか。音楽抜きでもとても観たいけれど(撮影監督はレナート・ベルタだ!)、音楽も気になるよねえ。(^^;)
それにしても、ルイは映画や舞台の音楽の仕事も精力的に続けているようですね。今年の3月、タヴェルニエ監督の『今日からスタート』と同じ頃に公開されたDenis Gheerbrant監督のドキュメンタリー映画『Grands comme le monde』もそうだし。そのうち『Danses et Autres Scenes』第二弾を作ってほしいぞ。